■大阪 障害年金 うつ病「在職中であったが障害厚生年金3級に認められたケース」

 

相談者 女性(40代) / 会社員 / 大阪市
傷病名 うつ病
決定した年金種類と等級 障害厚生年金3級
その他 #一般雇用 #休みがち

 

症状

平成21年頃に事務職として働いていたころ、前年に結婚したことによる生活環境の変化や部署異動によりストレスが蓄積していたようでした。朝出勤がおっくになり休みがちとなりますが、会社に休みの電話を入れると楽になるなど、この時は神経症圏の症状の傾向があったようです。その後、出勤ができない日が続いたために自宅近くのメンタルクリニックを受診されました。

初診の病院で出された薬は効きすぎる傾向があったため、インターネットで調べて近医を受診し、メンタルクリニックを受診しうつ病と診断されました。その後退職、配偶者とは離婚されたようですが、症状は改善せず、実家の自営業を手伝いなどで療養を中心とした生活を送ることで寛解状態に向かいました。

約4年ほど通院を必要としなかった期間がありましたが、平成25年頃より再び症状が出始め、前回と同じクリニックに通院を再開します。

その後生命保険会社に入社し営業職として就労を開始されました。症状の浮き沈みが激しく、突出した営業成績上げる時期も有れば、精神的に不安定となり職場で泣いてしまう等のエピソードもあったようです。(障がい者手帳は取得されていましたが一般雇用枠でした)

その後休職と復職を繰り返しておられましたが、徐々に休職の期間が増えており、継続的な就労が困難になった段階で当事務所にご相談頂きました。

申請結果

障害年金受給年額:約58 

 

社労士の意見・感想 

傷病手当金を受給されていなかったため、まずこちらが受給できる可能性があることをお伝えし、一度ご検討いただきました。職場の上司等と相談の上、障害年金を申請する方向でご決断されました。(傷病手当金は出勤した日は出ませんが障害年金は受給決定後は出勤の有無に左右されません。ただ企業在籍中に認定を取るのは障害年金の方が困難です)

初診日は10年近く前の医院でしたがカルテは残されており初診日に関しては問題ありませんでした。

現症の診断書依頼時に主治医からは「障害年金は一度申請して却下されると次の申請は通りにくくなる。申請は慎重に決めた方が良い」と言われたそうです。

確かに「初診日不認定で却下」された時は、2回目の申請時に新たな初診日を根拠づける資料が無い限り良い結果は生まれにくいですが、「等級不該当で棄却」された場合は2回目の申請が通りにくくなるということはありません。1回目の申請時より2回目申請時の診断書の内容(病歴・就労状況等申立書含む)が重くなっていれば2回目で通ることはあります。

 

 

診断書は3級の範囲内の内容でしたが、月に半分くらいは出勤しているため、認定側から単に「就労している」という部分だけを見られれば等級不該当と判断される可能性があったため、出勤日数や、出勤時の様子、職場の理解等をできるだけ診断書にご記載頂きました。

入社直後に突出した営業成績を収めていたことも有ってか、職場(特に直近の上司)は症状に理解があり、欠勤早退、遅刻等も大目に見てくれているようでした。

また、実家のご両親からも育児や家事についても協力があった為、これらの記載も重要です。

これらの理解があるから企業に在籍できている、日常生活を何とか成立できているということを、診断書と病歴・就労状況等申立書で可能な限り表現し請求しました。

 

 

審査期間2ケ月半で、障害厚生3級の決定となりました。

 

 

現在も休みがちではありますが企業に在籍し、調子の良い日は出勤されているようです。経済的な事由も有りますので難しい判断ですが、一度完全に就労から離れて療養に専念するのも一つの手段かもしれません。(この辺りは本人様と主治医の判断ですので社労士が口を出す部分ではありませんが)