■川西市 障害年金 「他の事務所に相談したが断られたケース」

 

相談者 女性(60代) / 主婦 / 兵庫県川西市
傷病名 前頭側頭葉型認知症・進行性失語
決定した年金種類と等級 障害基礎年金2級
その他  #遡及請求 #主婦

 

症状

当初はパートとして働かれておりましたが、この時より「抑うつ気分」や「言葉が出ない」、「物事が思い出せない」等の症状があった為、自宅近くのメンタルクリニックを受診し薬物慮法が開始されました。その後医師の症状が落ち着いたとの判断により通院は中止。しかし「性格の変化」や「家事不能」等が出現してきておりパート職も退職。

以前として症状が治まらないため、初診とは異なるクリニックに通院したがここでもうつ病と診断されていました。2か月ほど通院継続されましたが改善の兆しがみえず、また原因も不明であった為、紹介状にて近隣病院の脳神経内科に転院。検査の結果、認知症・進行性失語と診断されました。

その後同時並行で大学病院の精神科も受診し、脳の萎縮による失語、認知機能の低下などの複合的な症状であると診断。その後ご家族が障害年金制度のことを知り、一度他の障害年金を扱う事務所に相談されましたが、病名を理由に断られたとのことで当事務所にご相談いただきました。

 

 

申請結果

障害年金受給年額:約78 

遡及請求額:118万

 

※遡及請求とは
遡及請求とは、初診日から1年6ヶ月経過した日である障害認定日時点に、なんらかの理由で請求されなかった場合に、障害認定日から1年以上経過した後で、障害認定日時点に遡って請求することをいいます。

 

濱路の意見・感想 

認知症の場合、検査によって診断名が変わることも多く、他事務所は「前頭側頭型変性症」の診断名を聞いて受任されなかったのかもしれません。

しかし、主治医様に確認すると症状は当然認知症の一種であり、前頭側頭葉型認知症(ピック病型認知症)でありICD10コードはF0になるとのことでした。

こうなると、障害年金の対象となってまいります。

認定日の病院と現在の病院で診断書を依頼、完成を待つと「現症」は失語の症状もあった為、想定通り2級目安でした。「認定日」は記載に不備等があった為、修正依頼し再取得。申立書を完成させた後に請求をかけ約3か月後に、ご家族より認定日・現症の両方とも2級で認定されたとのご連絡をいただいました。(1年半遡及)

今回のように精神の障害年金の場合、診断名も重要ですが必ず確認しなければならないのはICD-10コードです。これがF0・F2・F3・F7・F8・F9・G40・G41の場合は対象となります。逆にこれ以外である場合は対象外ですが神経症にうつが併存している場合などは認定される場合がありますので上記のコードを書く余地があるかを主治医に確認する必要があります。