■豊中市 障害年金 広汎性発達障害 「就労移行支援施設通所中で障害厚生年金3級に認められたケース」 

 

相談者 男性(20代) / 就労移行支援通所中 / 豊中市
傷病名 広汎性発達障害(うつ症状併発)
決定した年金種類と等級 障害厚生年金3級
その他 #就労移行支援

 

症状

幼少期より言葉を発するのが遅く、家族は心配しておられたようです。一人で過ごすことが多く、絵本や図鑑、車の本を見て静かに過ごしていたようでした。友達と遊ぶ時も自身から積極的に行くことは少なく、複数で遊ぶことは無く、必ず1対1であったとのことです。

地元の高校卒業後、機械整備の仕事に従事し始めますが、 職場の同僚とうまくコミュニケーションが取れず、また一人だけ整備に時間がかかってしまうことが多く、次第に周りから信頼されなくなっていったことから不眠・抑うつ症状が出始め、自宅近くの心療内科を受診、うつ状態であると診断されました。

就労による悪化を危惧した為、いったん学業に戻ることとし短期大学に入学、卒業後に製造工場に就職しました。

「同じミスを繰り返す」、「わからないことをそのままにして、後から一人で抱え込む」、「誰にも相談をしない」等のエピソードがあり、次第に抑うつ状態、不眠等が出現し、出勤が困難となったため再度精神科受診しうつ状態であると診断されました。

仕事は休職後に一旦復職したが症状再発の為退職、その後は就労移行支援施設に通所されており、精神保健福祉手帳申請の際に主治医から年金も進められた為、申請することになり当事務所にご相談いただきました。

申請結果

障害年金受給年額:約58 

社労士の意見・感想 

ご依頼前にご家族が初診のクリニックに受診状況等証明書の依頼をしたそうですが、クリニクの理解を得られず初診時の領収書しか送られてこなかったようです。受任後当事務所から改めて依頼すると問題なく作成頂くことができました。

診断書の内容に関しては、受任時に少々厳しいと感じていました。

手帳と年金の診断書は共通箇所が多く、多くの場合、手帳の診断書を見ると年金の等級の目安も判別できますが、手帳申請時の診断書を見ると年金の等級にはギリギリ該当しない内容となっていました。(数か月前に作成分)

年金も同様の内容で出てくることを覚悟しましたが、本人の就労していた時の継続の難しさや現在の日常生活や就労移行支援施設での様子を知っていただけていない可能性があった為、これらをまとめて参考資料として添付しました。

 

その結果、年金でも認定される可能性のある診断書が作成され、申請し、数か月後に3等級での認定となりました。

医師に診断書の記載のお願いや修正は倫理的に行うことは出来ませんが、就労先や日常生活の状況は、短い診療時間であればご理解頂けていない場合がありますので、診断書依頼時には注意が必要です。