■初診が学生であったが、厚生年金での申請で5年遡及できたケース 大阪市 障害厚生年金2級
相談者 | 女性(30代) / 主婦 / 大阪市 |
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傷病名 | 双極性感情障害 |
決定した年金種類と等級 | 障害厚生年金2級 |
その他 | #無就業 #遡及請求 |
症状
平成17年頃、助産師学校在籍中に、実習の指導員から人格否定などのハラスメントがあり自信喪失や不安感などの精神的な症状が発生したとのことでした。
当時の自宅近くのメンタルクリニックを受診しますが大きな改善は無く、助産師学校は一旦休学。その後一旦復学されましたが自主退学となりました。
その後は無気力状態が続き、希死念慮や自殺企図が頭をよぎるといった状態でした。
約5年程、こういった状態が続いた後に、主治医からも症状は落ち着いたとの見解があった為、通院は中断したが不安感や抑うつ気分は出現することがあったようでした。
平成26年頃より症状が再燃し、近医受診し、現在も通院を継続しておられました。
申請結果
障害年金受給年額:約170万円(障害厚生年金2級)
遡及請求額:297万円
社労士の意見・感想
初診時点では助産師学校の学生であった為、本来であれば国民年金加入中ですが、ご両親が営んでいた自営業の法人の形上の役員となっていた為、初診は厚生年金でした。
初診の医院は大阪の本町にあるクリニックで、カルテはすべて保管しているスタンスのクリニックでしたので初診の証明は問題ありませんでした。認定日時点でもこちらであった為、前医がないことを確認し認定日の診断書を取得しました。
現症の主治医も診断書作成の快諾を頂けておりましたので、当事務所の依頼状で依頼しました。
病歴・就労状況等申立書で認定日の状況と現在の状況を特に厚く記載し、請求を行いました。
審査の途中で、20代前半頃に受給していた、呼吸器系の障害年金との調整に関する確認事項が入った為、審査期間が延びましたが、無事認定日3級、現症2級で受給することができました。
診断名が双極性障害の場合は、症状に波が有り、気分が良い時は外出も可能で、会話も問題ない場合があり、一見すると病気とはわからない(若しくは症状が軽い)ととられるケースがあります。(他の事務所さんで断られたのはこれが原因と思われます。)
これらは短い診察時間の中で医師にも伝わっていないケースもありますので、診断書依頼は慎重に行うことが必要です。