■大阪府吹田市 障害厚生年金3級 「初診の医院は廃院していたが、紹介状を使うことにより初診日が認定されたケース」 #初診日不明 #無就業
相談者 | 男性(40代) / 無職 / 大阪府吹田市 |
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傷病名 | うつ病 |
決定した年金種類と等級 | 障害基礎年金3級 |
その他 | #初診日不明 #無就業 |
症状
大手金融機関に勤めていた平成20年頃、仕事が多忙になり頭痛、不眠の症状が現れ社内の診療所を受診しうつ状態であると診断、休職するよう勧められ半年ほど休職。
仕事から一旦離れることで一旦回復、復職後は担当業務や残業の配慮を受けて勤務されておられましたが、この段階で社内の診療所が閉鎖、会社近くのメンタルクリニックへ転院されました。
その後転勤や配置変更で慣れない土地・業務によりうつ病が悪化した為、再び休職の後退職されました。
傷病手当金は使い切っており、経済的に苦しくなっておられたときにインターネットで障害年金のことを知り、当事務所にご相談いただきました。
医師からは仕事は時期尚早と言われており、食事や外出は体調が良ければ行えるが妻のサポートを要するケースも多いということで、診断書や申立書で症状を表せるよう工夫すれば等級は3級以上になる可能性が高いと判断しました。
問題は初診日証明でした。
申請結果
障害年金受給年額:約85万円
うつ病で障害年金を請求するには
濱路の意見・感想
当時の勤務先の診療所は閉院しており、その会社の代表電話から総務部や人事部に確認しました。閉院後数年は保管していたが、事業所の引っ越しに伴いカルテも廃棄したとのことでした。
こうなるとカルテ以外で初診日を特定していかなければなりませんでした。
幸い現在通院中のクリニックには紹介状で転院されており、その紹介状には体調が悪くなった平成20年ごろの状況と初診月についての記載がありました。当時はもちろん厚生年金(勤務継続21年)でしたので保険料納付要件も問題ありません。
無事受給権を得ることができました。
うつ病等の精神疾患の方の場合、通院歴が長い場合が多く、中には数多くの転院歴がある方もいらっしゃいます。(いわゆるドクターショッピング)
この場合、紹介状で転院する場合とそうでない場合は障害年金の請求となった時に、受給権獲得の難易度にかなりの差が出ます。お薬手帳や領収書、レセプトがあれば良いですが初診の信ぴょう性を訴える上での効力は紹介状の方が強い様に思います。しかし、医師との関係性を考えると紹介状を書いていただくのが難しいケースも多いようです。