精神科に通院する際、スペシャリストである「専門医」の資格をもった医師に診てもらうべきか? /大阪駅前障害相談室
この記事の監修者
濱路陽平 社会保険労務士
濱路社労士事務所、代表社会保険労務士の濱路陽平です。
大阪市内・阪神間・北摂エリア・京阪沿線沿いを中心に障害年金のご相談・申請代行・審査請求に注力しています。
障害年金制度を世の中に広め、障害によって働けない人達が豊かな生活を維持できるようになること、一人でも多くの必要としている方にこの制度をお届けすることをモットーに、研鑽に努めて参ります。
質問
双極性障害と診断されて、かれこれ10年以上通院しています。この度大阪市内で転院を検討しています。色々インターネットで病院を調べていると、精神科医の中でも「専門医」制度や「精神保健指定医」というのがあるということを知りました。精神分野のスペシャリストであるこれらの資格を持った医師にかかるべきでしょうか?
回答
精神科・心療内科の医師の中では、様々な資格・専門医制度があります。まとめると本ページ下部の表のようになりますが、必ずしも各資格、専門医・指導医資格を有している医師が良いというわけではありません。専門医資格を有していない医師であっても評判の良い医師は多いです。年齢やキャリアを重ねるにつれて各資格を取得していく傾向がある為、必然的に若い医師よりベテランの医師の方が資格を有しているケースが多くなります。
最も目にするのが厚生労働大臣が指定する「精神保健指定医」です。精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第19条4に定められた任意入院以外(医療保護入院・措置入院・応急入院等)の判断を職務として遂行できることが特徴としてあげられます。主に入院施設のある病院の精神科の医師は所持の必要性が高いですが、開業医であっても元々は病院勤務であることが多い為、所持されているケースが多いです。障害者手帳や自立支援医療、障害年金の診断書作成において、必須ではありません。
ADHDの症状がある方で現在コンサータの処方を受けている方が転院先でもコンサータの処方を希望される場合は、転院候補先の医師がコンサータ登録医であるかは事前に確認すべきかと思います。
ご自身に合った医師選びに関してはこちらの記事も参照ください。
「大阪で信頼できる心療内科を探しています。どのように探せばよいですか?」
資格種別 | 指定・認定 | 要件※ |
精神保健指定医 | 厚生労働大臣 | 5年以上の診断・治療経験、3年以上の精神障害の診断・治療経験と一定の症例経験を有し、必要な研修を修了した医師のうち、指定医の職務を行うのに必要な知識及び技能を有すると認められる者 |
日本精神神経学会 精神科専門医 | 公益社団法人日本精神神経学会 | 5年以上の臨床経験を有し、うち3年以上の精神科臨床経験を有するもの。ただし、3年以上の精神科臨床経験については、研修に関する施行細則に定める研修施設群において、専門研修指導医の指導のもとでの研修プログラムに沿った精神科臨床研修を3年以上行ったこと。 |
日本精神神経学会 精神科指導医 | ・精神科専門医の更新を1回以上行なっているもの。 ・これまでに、精神保健福祉に関わる教育指導(医学生、精神科医(指定医研修、専門医研修)等)を行ったことがあるもの。 ・これまでの5年間に、日本精神神経学会の指導医講習会を1回以上受講しているもの。 ・これまでに、教育指導・評価について学習しているもの。 ・これまでに、筆頭著者・発表者として、臨床論文・教育に関する論文を1編以上あるいは学会(関連する学会を含む)発表を1回以上しているもの。 |
|
精神科薬物療法専門医 | 日本臨床精神神経薬理学会 | ・日本精神神経学会の専門医の資格を有するもの。 ・申請年の8月末までに、継続して3年以上日本臨床精神神経薬理学会の会員であるもの。 ・専門医制度委員会が認定した研修施設において、精神科薬物療法の研修を3年以上(申 請年8月末までの修了見込を含む)行い、研修施設に所属する指導医の指導を概ね週1日以上の頻度で定期的に受けながら、医療を実践したもの。 ・精神科薬物療法に関係した学術活動(論文発表、学会発表等)を行っているもの。 |
日本臨床精神神経薬理学会指導医 | ・日本精神神経学会認定精神科専門医又は精神保健指定医の資格を有すること。 ・2年間の卒後臨床研修を受け、その後さらに本学会により認定された研修施設において 3年以上総合病院精神医学の研修を受けた者、もしくは本学会により認定された研修施設において 5年以上総合病院精神医学の研修を受けた者で細則に定める研修内容を修了していること。 ・申請時において、継続して5 年以上本会の会員であること。 ・細則に定めるケースレポート(8 編)を提出し、全てが専門医制度委員会の審査に合格すること。 ・細則に定める専門医制度委員会専門医講習会を受講すること。 ・細則に定める専門医認定試験に合格すること。 |
|
一般病院連携精神医学 指導医 | ・医師免許取得後10年以上経過していること。 ・一般病院連携精神医学専門医に認定された後3年以上経過していること。 ・8年以上総合病院精神医療に原則常勤で従事した経験を有すること。 ・申請時において、継続して8年以上本会の会員であること。 ・細則に定める学術活動を行っていること。 ・細則に定めるケースレポート、または細則に定めるその代替資料を提出し、全てが専門医制度委員会の審査に合格すること。 ・細則に定める専門医制度委員会指導医講習会を受講していること。 |
|
日本老年精神医学会 専門医 | 日本老年精神医学会 | ・研修医期間を含め7年以上の臨床経験を有すること。 ・精神科・神経科・老人科・神経内科・心療内科・内科・リハビリテーション科・脳神経外科等の指定医ないし専門医、あるいはこれらに準ずる資格を取得していること。 ・老年精神医学の臨床に従事していること。 ・本規則により認定された施設において,細則に定める研修カリキュラムを修了していること。 ・申請時において、継続して2年以上本学会の会員であること。 ・認定委員会の認定試験および審査に合格すること。 |
日本老年精神医学会 指導医 | ・本学会の専門医であり、専門医を養成する能力を備えているもの。 | |
日本認知症学会 専門医 | 日本認知症学会 | ・申請時において、継続して3年以上の本学会会員歴があり、かつ、申請書提出の前、直近3年間に会員として1回以上、本学会学術集会に参加していること。 ・認知症の臨床に従事していること。 |
日本認知症学会 指導医 | 本会の専門医制度委員会に申請し、その審査を得て認定されたもの。 | |
コンサータ登録医 | コンサータ錠適正流通管理委員会 | ・日本小児科学会又は日本精神神経学会の専門医であるもの。 ・日本児童青年精神医学会、日本小児神経学会、日本神経精神薬理学会、日本小児精神神経学会、日本小児心身医学会、日本臨床精神神経薬理学会および日本ADHD学会のいずれかの学会員であること。 |
(本回答は、2024年1月時点でのものです。)
障害年金の申請手続きは慎重にお進めください。
障害年金申請は、形式上は自身でも行うことができます。
しかし、こちらで記載している時間的リスク・書類不備リスクが伴います。
当事務所にご依頼いただくと着手金0円で上記のリスクを取り去ります。
請求者様やそのご家族が経済的不安状態から解放され、療養に専念する為の最適な方法が当事務所にございます。
1.うつ病や双極性障害等、精神疾患で苦しんでいる
2.初めて病院に通った日から1年6月経過している
3.初診日時点で保険料の滞納はほとんどしていなかった。(社会保険加入で働いていた)
4.現在働くことは困難、日常生活も支障が出ている。
1~4に当てはまる方のご相談のご予約は
06-6131-5918まで
または下記からお問い合わせください。